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日本の畜産はリバースエンジニアリングやコンテンツSEOの世界に突入しつつあるという事実!!

リバースエンジニアリングとコンテンツSEOについて

リバースエンジニアリング?コンテンツSEO?それと畜産がどう関係あるの?意味わかんないんですけど?という声もあるかもしれませんが、今回はここ数年で起こっている畜産の変化について、考えをまとめてみました。

そもそも、リバースエンジニアリング、コンテンツSEOとはなにか?から説明していきたいと思います。

リバースエンジニアリング

リバースエンジニアリング(Reverse engineeringから。直訳すれば逆行工学という意味)とは、機械を分解したり、製品の動作を観察したり、ソフトウェアの動作を解析するなどして、製品の構造を分析し、そこから製造方法や動作原理、設計図などの仕様やソースコードなどを調査することを指す。

Wikipedia

 

私もかつてはエレクトロニクスメーカーに在籍していた過去もあり、中国メーカーの台頭や、格安スマートフォンなど世の中の大量生産や価格破壊はリバースエンジニアリングによって加速していくといっても過言ではないのではないでしょう。

何らかのサービスやハードウェアがレイトマジョリティー層へ届く頃にはメーカーサイドではしのぎを削ってリバースエンジニアリング合戦が繰り広げられています。単にパクリという意味でも用いられますし、構造そのものの解析という広義な意味で捉える場合もあります。

コンテンツSEO

コンテンツSEOとは、検索からのトラフィックを獲得することを目的とし、サイト内(ドメイン内)に、ユーザにとって有益な情報をもったオリジナルコンテンツ(ページ)を数多く、継続的にアップするSEO施策です。

ウェブ部

メーカーの世界もマーケット・インや市場の声という世知辛い事ばかりいっているので、ウェブマーケティングの世界に足を踏み入れた私ですが、ここでもリバースエンジニアリングに似た事が巻き起こっていました。SEOというやつです。

世の中には“検索エンジン”という仕組みがあり端的にいうとWEBの世界にはグーグルという門(ゲート)を必ず通る必要があります。
※ここではヤフーも検索アルゴリズムもグーグルと同様に考えます。

このグーグル門を通る時に、グーグル検索アルゴリズム261項目に沿って検索結果の上位表示が決定されます。

かつてはページランクといったアルゴリズムがあったり、「パンダアップデート」と「ペンギンアップデート」といったアルゴリズムの変更を常にグーグルが行っています。

簡単にいうとこのアルゴリズムを日々解析したり、アルゴリズムに合わせてコンテンツを量産する手法がコンテンツSEOというものです。

例えば、和牛、BBQ、グランピングなどのキーワードを盛り込んで記事を量産する手法です。

実際、グランピングで和牛BBQするなんて事はないとは思うのですが、SEO的にはウケる記事になります。

マーケットに迎合した価値基準形成について

個人的にはマーケット・インと言っている人の話は真に受けていないのですが、概ねはマーケットを解析しリバースエンジニアリングした法則と傾向性をお客様の声としているケースが多いような気がしています。

それは、市場の空白とトラフィックの方向性が一致している状態を、勘かマイニングかで探し当てているだけのマーケティングのような気がしてなりません。

前置きが長くなってしまったのですが、畜産業界においてもこの“逆流”が流行している様に見受けられています。

どういう事かといいますと、食肉格付の年次推移をグラフ化してみると、とある変化に気がついたのです。

まずは、グラフを見て頂きましょう。

【格付別 牛枝肉年別推移】

出典:公益社団法人日本食肉格付協会 “年別・月別の品種別・性別ごとの格付結果”

【種別と畜頭数年別推移】

出典:”独立行政法人家畜改良センター届出情報の統計“牛個体識別全国データベースの集計結果”

和牛の肥育頭数が変化していないのにA5増えてない?

2つのグラフを見ていただければ言いたいことの99%は表現されているのですが、上のグラフは屠殺後の格付けの割合を示した時系列変化です。

牛枝肉の格付は全国統一で肋骨の6本目と7本目を切開して、その断面で評価します。評価軸については別の機会にお話します。

最高ランクを示すA5だけ17年から大きく上昇していることが見て取れます。次に良い評価であるA4も上昇といっていい値ですね。一方A1〜A3 までは下降しています。

この推移だけで雑ですが、2つの考察ができると思います。

① 和牛の肥育頭数そのものが増えてきた事により相対的にA5の評価される牛が多くなった。

 
 
② 畜産家の企業努力により、高品質な牛が育つようになった。

まずは①について、否定の証明からで性格が悪いのがわかってしまうのですが、本当に頭数が増えているのか?というわけで頭数を追跡してみました。

格付というのは歩留等級とマーブリングで決定するのですが、Aというのが歩留まりです。歩留まりを判断するには歩留基準値という評価軸で、歩留基準値72以上がA、69以上72未満がB、69未満がCとなります。
和牛は歩留まりが良いためAが出るケースが多いのです。

畜頭数が45万頭に対して、格付別牛枝肉の総合計が39万頭ですので差分の6万頭に関しては、歩留等級B評価がでたと判断しても良いかと思います。

頭数に関しては全体的に変化がないことがわかりますよね。

①和牛の肥育頭数そのものが増えてきた事により相対的にA5の評価される牛が多くなった。の説は否定できると思います。

次にでてくる疑問は、②畜産家の企業努力により高品質な牛が育つようになった。A3は減少してA4−A5は増えた事。一言で企業努力、生産者努力として片付けていい事でもないのか?と思います。誰の企業努力なのか?

ここも、いろいろなケースが考えられるとは思います。

従来、分散型に点在していた農家が何らかの形で大規模経営化したまたは、農業組合のような形でスケールしてきた為、生産ノウハウの標準化がなされたなど。

仮説は思いつきますが、そんな事実はあまりありません。

有力な仮説としては餌が劇的に変化したこと、餌の投与タイミングにある種のセオリーが生まれた事かと推察しています。

ここが今回のテーマ
日本の畜産はリバースエンジニアリングやコンテンツSEOの世界に突入しつつあるに、つながる部分です。

つまり、工業や商業、情報産業と同様に畜産業界においても技術解析が猛スピードで進んでいったと考えるのが、最もシンプルかつ合理的な考え方です。

そして、飼料メーカーのノウハウや企業努力を否定するものでもないので、こうしたテクノロジーの進歩に関しては、大いに歓迎できるのですが、ただコンテンツSEOの説明でも述べた通り、“クオリティ”が高いかどうかに関しては大きく疑問が残ります。

A5の和牛は価値が高いが、市場が求めている牛肉かどうか?
こうした疑問にはクエスチョンがつきます。

かつてディー・エヌ・エー(DeNA)が運営する、医療・ヘルスケア情報のキュレーションメディア「WELQ(ウェルク)」というメディアサイトで、過度なコンテンツSEOとクオリティや信憑性の薄さが社会的にも問題が起こりました。

その問題を重く受け取ったグーグルはGoogle検索から不正確な医療情報を消すという対応をとった事は記憶に新しいと思います。

現在の格付基準を全否定する事ではないですが、市場の誰がこうした現実を求めているのか、明確にする時期なのではないでしょうか。その上で、枝格付は従来のものだとしても、消費サイド側の価値基準が歩留等級とマーブリングによって昂ぶりすぎない様に多様な価値を作り出していく必要があるのではないかと考えます。

グーグルでいう「パンダアップデート」「ペンギンアップデート」を市場とともに作っていく必要があるのかと。

記事のテンションとしてしんみりとしてしまいましたが、Hello,Strangerで評価や格付ではない、新しい価値を提案していきたいと考えています。引き続き応援くださいませ。