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ROAD to 塊肉 初級(全5頁) 牛肉を上手に焼く方法 導入編

焼き方は重要な事ではない。
重要なのはその塊肉をどうしたいか!!

随分と偏りはあるものの、ハローストレンジャーマガジンはBBQを行う人にとって解りやすい知識を届けることが目的で作られたメディアなんですが、同時に、牛の生産や塊肉の販売などが主な商売となっています。

塊肉を販売する中で焼く半数の方に聞かれる質問があります。

塊肉が上手に焼けるかどうかわからない!!

これです。この言葉をよく耳にします。今回からそんな悩みにお答えする為にも塊肉を焼くという事で
気をつけるべきポイントなどを簡単にまとめていきたいと思います。

焼き方は重要な事ではない。
重要なのはその塊肉をどうしたいか!!

何やら生意気な事いっていますが、ここは一番重要な事なんです。多少生意気でも許してください。

何かといいますと焼き方【how to】というのも重要ではあると思いますが、その成功、つまり“上手に焼く”GOALが曖昧な状態が最も成功に遠いと思うんです。

【how to】どう焼くべき、よりも【want to】何をしたいか、を考えて行くことがGOALの大前提なのではないかと思うということです。

何をしたいかというのはどこにかかっているかといいますと、DoneNess(焼け具合)ではないかと思います。DoneNess(焼け具合)をイメージできていないまま塊肉を焼くと失敗する。というか成功は決して成し遂げれないといってもいいのではないでしょうかね。

仕事にしても、スポーツにしても、料理にしても結局同じなんですよね。GOALがない登山などありませんし、GOALのないランニングもありませんよね。【want to】何をしたいかが重要でGOALが見えていないHow toには意味はないというのはこういう事なのです。

こんな事を踏まえて今回は導入編ということもあり、DoneNess(焼け具合)とDoneNessを決定する中心温度について書いてみたいと思います。

一般的なDoneNess(焼け具合)について

DoneNessというとレア、ミディアム・レア、ミディアム、ウェルダンの4種類が日本では一般的ですよね。

細かく分類すると10種類程度はあるのですが、日本の4種類に加えてブルー・レアを加えた5種類くらいが覚えて置くべきDoneNessといえるかと思います。

Done Nessの決定の仕方は、いくつかの要素があると思います。代表的なのは好みでの決定でしょう。

海外生活を経験した方などはウェルダンを好んだりする傾向があったり、食べる人、焼く人の好みが大きく影響してきます。

しかし、焼き方を決める要素は好みだけではありません。代表的なものを列挙してみたいとおもいます。

Done Nessを決定する10個の要素

①ゲスト側の好み
②ホスト側の好み
③女性比率
④子供比率
⑤室内と屋外の差
⑥焼く部位(産地)の差
⑦ソースの濃淡
⑧カトラリーの種類
⑨牛肉の鮮度
⑩保水率

保水率など多少判断できない項目はありますが、この10点を加味してDone Nessを私は決定しています。

簡単に解説していきますね。

①ゲスト側の好み ②ホスト側の好み

日本の場合、ブルー・レアやウェルダンを意図的に好む方は少なく、指定してきた場合は相当なこだわりを持つ方だと思いますのでブルー・レアで食べたい人、ウェルダンで食べたい人がいるかだけ確認し、あとはホスト側で決定して頂くのがいいかと思います。

③女性比率 ④子供比率

こちらは、食中毒などの衛生面の話ではなく(牛肉は表面加熱のみでO-157などの大腸菌は死滅する為、比較的衛生が担保されている肉です。)歯切れの良さという点でのお話です。ブルー・レアやレアで仕上げた場合女性や子供には噛み切れないケースがでてきます。

⑥焼く部位(産地)の差や⑤室内と屋外の差、⑧カトラリーの種類にもよるのですが、例えばフィレ肉やサーロインであれば女性比率や子供比率は意識する必要はないですし、室内BBQかつ、カトラリーにナイフ・フォークが準備されている環境であればブルー・レア、レアでも十分に召し上がって頂くことも可能ですよね。

複合的な判断が必要ですので、このあたりは想像力が必要です。

⑤室内と屋外の差 ⑧カトラリーの種類

室内と屋外の差やカトラリーの種類は、主に召し上がる際のカットサイズと言い換えてもいいでしょう。

つまり屋外ですとどうしても割り箸で食べるケースが多く、個別にサーブできない環境がほとんどのケースになりますので、一回で噛み切れる事 or 一口で食べれる事を条件にする必要がでてきます。

仮にイチボ肉をブルー・レアで1㎝カットにした場合、まず噛み切れず食べづらさがでてくる事が想定されて来ます。一方、室内でカトラリーが充実し個別サーブができる状態の場合はDone Nessにも幅がでてきますよね。

⑥焼く部位(産地)の差 ⑨牛肉の鮮度⑩保水率

牛肉にはどうしても硬い肉、柔らかい肉、噛み切りやすい部位、歯ごたえがある部位など、産地や部位によって焼き方、調理方法を可変していく必要があります。和牛のリブロースをウェルダンで、なんて事をやってしまうと、そもそも脂肪比率が70%を超えているような肉なので、スカスカな状態になってしまいます。

同じ様な考え方で、お肉の鮮度が悪いとブルー・レアやレアで仕上げると酸味が強くなってしまうなどの失敗もあったりします。

聞き慣れない言葉ですが、保水率も新しい概念としてはとても重要です。牛の血統やエサの種類によって、そのお肉がどのくらいの水分を保水しているか違います。

保水率の高い牛肉に対してウェルダンで調理すると、水分損失が多く特徴を消してしまうことになります。どう焼くべきかをお肉屋さんと相談して頂いたり、目利きが必要になってきます。

戦略の決定(Done Ness)と戦術の理解(中心温度)

例えば、大人同士10人で室内BBQをやる場合。

サーロインをレアに仕上げ、イチボをミディアムに仕上げたい、サーロインはバルサミコ酢のソースで前菜的な提供を想定しているため、多少ブルー・レア程度の状態でも良い。

イチボはある程度の塊(サイコロステーキ程度)で提供したいため、歯切れの良さを出したい。というGOALが決定すれば、その後は実行方法を検討していくだけです。

その実行方法が戦術といってもいいでしょう。戦術には多少の理解が必要にもなって来ます。

ブルー・レアからレアの間にサーロインを仕上げるには?ミディアムにイチボを仕上げるには?ある程度の温度管理の理屈をしっておく必要があります。逆に温度管理さえ失敗しなければDoneNessに失敗はありません。ではDoneNess別の温度帯を図でみてみましょう。

肉を3㎝−4cmでカットした後にフライパンで焼いてもグリルで焼いても、炭火で焼いても、ガスで焼いても、IHで焼いても肉の中心温度が想定できるようになれば、どんな手法でもいいのです。

肉を焼いている最中に中心温度を計測すれば、DoneNessは想定できます。

ある程度慣れてくると、温度計がなくてもだいたいわかるようにはなります。理屈っぽいことですが、howto技法よりもずっと簡単で普遍的な事なんじゃないかと思っています。

連載の途中にも温度計を使わないDoneNess測定方法などもお伝えしていきたいと思いますので、次回も楽しみにしてください。

今回のROAD to 塊肉では、DoneNessの決定と火入れの温度帯についての説明をさせていただきましたが、次回は火入れの科学、つまり、レアとミディアムとウェルダンは科学的に何が違うのかという点について解説させていただき、牛肉を上手に焼く方法 導入編は終了したいと思っています。

【how to】どう焼くべき、よりも【want to】何がしたいかが重要と言っている意味が、少しだけこの記事でご理解いただけたのではないでしょうか。

少しだけ想像力を使いますが、難しい事ではないのでやってみて失敗をするのも、それはそれで清々しいと思います。

ただ失敗したときの温度は計測しておくほうが同じ失敗を繰り返さないはずです。